2011年04月13日

口が凍っても話せます、ロシア語なら

 もともとテレビを見るほうではなかったのですが、帰国してからは、時間があることや、災害情報を得るために、テレビをつけている時間は少なくありません。
 そんな中、女優の新垣結衣が出演しているのを見たときに、ふと彼女の大ファンであるというロシア人の友人のことを思い浮かべました。よほどのファンなのでしょう、彼は、新垣結衣が出演しているほとんどすべての映画、ドラマを見たというのです。厳密に言うと、彼はいわゆる「アイドルオタク」らしく、他の女性芸能人にも詳しく、とりわけ新垣結衣が好きだということです。象徴的なエピソードがあります。

「ねえ、ジブリ映画って知っている?」と聞いたところ
「?」という顔をするので、
「ミヤザキ・ハヤオのやつだよ」と返す。すると、
「ミヤザキ?? みゃお?」

 彼が、ミヤザキと聞いて思い浮かぶのは、宮崎駿ではなく、AKB48の宮崎美穂のほうだったのでした。

 と、話のいきさつを説明するのに、これだけかかりました。これからが本題です(笑

 その彼と、マイナス10度くらいで風と雪が降りつけるとある日に散歩をしていたときでした。彼が、
「新垣結衣が出てた、お父さんと娘のドラマを知っているか?この前見たんだよ」と尋ねてきます。
その場には、もう一人日本人の人がいたのですが、二人でしばらく考えた結果、『パパとムスメの7日間』という作品だということが分かりました。

 しかし、そのとき、どうしても「パパ・ト・ムスメ・ノ……」と言おうとしても、噛んでしまって上手く発音できないのです。「パパ・ト・ムスメ、パパ・ト・ムスメ……」といくらやっても、流暢に発音できない。
 理由は、寒さで口が凍っていたことでした。唇が凍ってしまったことで、上手く動かすことが出来ず、したがって、日本語が下手になっていたのでした。そのときは、日本語よりむしろ、ロシア語のほうが、「話しやす」かったです。物理的に。
 その後に、お店に入ってコーヒーを飲んでいたときには、もうもとに戻っていましたが、何とも面白い体験でした。ロシア語という言語は、やはり「寒さに強い」のか、と根拠もなしに感心したものでした。でも、実際に環境と言葉って密接な関係があるんじゃ……、と今でも疑っています。

 この話をしたかったがために、ロシア人の友人について、最初語らせていただきました(笑)

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posted by Itta Tojiki at 23:59| Comment(0) | モスクワ回想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月12日

2,500枚の写真たち

 帰国してからは、今後の準備と平行して、留学中の「資料」の整理などにも手をつけています。その「資料」の中でも、群を抜いて量が多いのが、写真です。

 留学中は、常にカメラは持ち歩き、どんなに些細なものでも気になったらシャッターを切っていました。また、旅行の際も、ひっきりなしにパシャパシャとやっていました。そうやっていると、枚数がどんどんと増えるのは必然です。

 実際に数えてみると、全部で2,500枚を超えていました。これが多いか少ないかはさっぱり分かりませんが、紛れも無く「財産」であることは確かです。たった7ヶ月間でしたが、2,500枚のうちの一枚一枚が、貴重な記録だと思うのです。

 今のところ、街の風景や、プライベート写真、旅行先のもの、などと整理がまったく出来ていないので、これらをしっかりとカテゴリー別に分けて、「見せられる」形にしたいと思っています。やはり、自分が記録したことを、適当に内にとどめておくのは、もったいないことですし、2010年9月から2011年3月までのモスクワを見つめてきた人間としての、義務さえあると感じています。

 写真のページが出来ましたら、このブログでも報告いたしますので、どうか楽しみにしていてください。

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2011年04月11日

ふるさとを歩く

 ふと地元の繁華街をほっつき歩こうと思ったのは、単なる気まぐれではありませんでした。ネットの記事や本とにらめっこする日常に、少しばかり刺激を与えたかったがためでした。
 繁華街、といってもそれは昔のことで、数年前に郊外にオープンしたショッピングモールに人気を取られ、寂しくビルが立ち並んでいるだけです。この日は、月曜日の午後ということもあって、とりわけ人は少なかったのでした。

 ――その前に――本来なら車で行ったほうがずっと近いのに、今日はあえて電車で行ってみました。1時間に1、2本しか出ないローカル線に乗るのは、もう数年ぶりで想いだすものもありました。車両には見慣れた制服姿の学生がちらほらと見え、○○高校、○○学院だ、と懐かしく感じたしだいでした。

 街を歩くのですが、妙に「ゆっくり」とした雰囲気を感じました。それなりに背の高い建物が立ち並び、車も一応行き交っているのですが、都会的な「忙しさ」がまったく感じられないのです。もちろん、宮崎という土地に都会的なものも求めることじたい、お門違いなのですが、東京、モスクワと見てきた僕の目には、改めての姿が映るのでした。
 残念なことに、一度「外」を見てしまった僕は、もはやかつてのような純朴な視線で、地元を見つめることが不可能になりました。ただ、「外」を見たことによって、これまで見てきたものが照り返され、新しい視線を生んでいます。それは、良くも悪くも、生まれ故郷を客観的に再認識するものです。
 
 そんな、認識の変化を感じながら、街を歩く中学生、高校生を見ながら、かつての自分を想いだしながら、ゆっくりとした時間を過ごしたのでした。

NEC_0009.JPG

 風が強かった。あちらこちらで桜が散っていた。目の前で、桜吹雪が舞い、視界が白く塗りこめられたときに、ふとモスクワの雪を思い出してしまった。帰国してもうずいぶんと経ったと思っていたのだけれど、まだ1ヶ月も過ぎていない。いまだ僕の脳裏には、かの地が染み付いているのだろうか……。

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posted by Itta Tojiki at 23:59| Comment(0) | 個人的なこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月10日

ハッカー攻撃にはどういう意図が?

 昨日もブログで取り上げた、先日の一連のハッカー攻撃について。
 その影響で、メドベージェフ大統領のブログが一時停止したり、汚職を告発している人気ブログがダウンしたりしましたが、ノーバヤ・ガゼータという献身的な報道姿勢で、欧米などの民主主義国家から評価の高い新聞社のウェブ・サイトも攻撃の被害にあったそうです。(The Moscow Times記事より)
 具体的には、一日7万〜14万ほどの一定のアクセス数があるウェブ・サイトに、14秒ごとに7万件のアクセスが更新される、という異常な状況に陥られたと伝えられています。

 ノーバヤ・ガゼータといえば、特にはチェチェン戦争の際の報道で有名になり、ロシア軍の汚職などを摘発したとして、政府からの反感を買いました。この社の著名なジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤさんは、何ものかに暗殺されました。理由としては、ロシア軍、ひいてはプーチン大統領(当時)に対する歯に衣着せぬ鋭い批評が、政府の逆鱗に触れていた、という見方がされています。

 現在も、政府に対する厳しい姿勢は変わらないようで、アンナさんの後にも、複数名、記者が暗殺されています。そのような、「特別」な新聞社が攻撃された、ということは何らかの意図を示唆しているのではないかと思います。とりわけ、攻撃の最初のターゲットが反腐敗の活動家であるアレクセイ・ナバルニイ氏だったこと(世界的なウイルス対策ソフトで有名なカスペルスキー・ラボの報告より)を考えると、そういう思考が過ぎります。

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2011年04月09日

スカイプとGメールは停止しませんーロシアのネット環境

 ロシアに対して、ジャーナリストがよく殺されるとか、ほとんどのマスコミ会社が国家に買収されているなどのような、「言論の自由」がない、というイメージを抱かれている人は少なくないと思います。実際、毎年「国境なき記者団」から発表される「言論の自由度ランキング」では、下から数えたほうが早いのが常であります。
 となると気になるのが、ネットとの向き合い方です。例えば、中国のネット規制の話はすでに有名ですが、ではロシアではどうでしょうか。

 先日4月8日に、連邦保安局から、スカイプとGメールの利用は制限しないとし、今後このようなネットサービスの制限は行わない意向を発表しました。「技術の進展は、促進せねばならない当然なプロセスである」とのこと。連邦保安局、通信保安センターの長官は、上記の説明のほかに、暗号化されてのスカイプやGメールの利用は、悪用される可能性があり依然不安要素である、という指摘もしています。
この報告は、政治家、ブロガーを含めた社会活動家の間で、活発な議論を巻き起こしているそうです。簡単に言うと、この判断が正しいのかどうか、ということです。匿名で紹介されている政府役人は、今回の判断は単なる通信保安センター長官の個人的な意見として一蹴できるとし、政府全体の判断ではないと、疑問を投げかけていました。

 今後、今回の判断に何らかの変更が下される可能性はないとも言えないようです。

※参照記事(ロシア語)
http://www.lenta.ru/news/2011/04/09/noblock/
http://www.rian.ru/technology/20110409/362700849.html
http://www.vladimir.kp.ru/online/news/867749/

 実を言うと、最近大規模なハッカー攻撃がロシアであったのでした。

ロシア人気サイトにハッカー攻撃 大統領ブログも中断
【モスクワ共同】タス通信などによると、ロシア100+ 件で人気のインターネットサイト「ライブジャーナル」が6日、ハッカー攻撃を受け、一時アクセスできなくなった。同サイトに開設されているメドベージェフ大統領のブログも1時間近くにわたってダウン。同サイトへの攻撃は先月末から連続しており、「サイト上での自由な言論を妨害する試みでは」と指摘する声も出ている。
 ロイター通信によると、ライブジャーナルには470万人以上のロシア100+ 件人がブログを開設しているという。先月24日には同サイト上で汚職を告発している活動家のブログがハッカー攻撃のためダウンした。


 ロシアにとって、ネット環境の整備は、安全保障に密接に関わるものであることを理解せねばなりません。何も、政府が言論の自由を取り締まるだけが目的ではなく、「敵」から攻撃されることを想定する必要があります。2008年に起きた、グルジア戦争では、ロシア側からのサイバー攻撃で、グルジア側のオンライン環境が一気に破綻させられたといいます。もちろん、その逆もあるわけで、日ごろから「敵」に狙われているロシアに危機意識がないわけがありません。

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posted by Itta Tojiki at 23:59| Comment(0) | ロシアの社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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