2011年04月09日

スカイプとGメールは停止しませんーロシアのネット環境

 ロシアに対して、ジャーナリストがよく殺されるとか、ほとんどのマスコミ会社が国家に買収されているなどのような、「言論の自由」がない、というイメージを抱かれている人は少なくないと思います。実際、毎年「国境なき記者団」から発表される「言論の自由度ランキング」では、下から数えたほうが早いのが常であります。
 となると気になるのが、ネットとの向き合い方です。例えば、中国のネット規制の話はすでに有名ですが、ではロシアではどうでしょうか。

 先日4月8日に、連邦保安局から、スカイプとGメールの利用は制限しないとし、今後このようなネットサービスの制限は行わない意向を発表しました。「技術の進展は、促進せねばならない当然なプロセスである」とのこと。連邦保安局、通信保安センターの長官は、上記の説明のほかに、暗号化されてのスカイプやGメールの利用は、悪用される可能性があり依然不安要素である、という指摘もしています。
この報告は、政治家、ブロガーを含めた社会活動家の間で、活発な議論を巻き起こしているそうです。簡単に言うと、この判断が正しいのかどうか、ということです。匿名で紹介されている政府役人は、今回の判断は単なる通信保安センター長官の個人的な意見として一蹴できるとし、政府全体の判断ではないと、疑問を投げかけていました。

 今後、今回の判断に何らかの変更が下される可能性はないとも言えないようです。

※参照記事(ロシア語)
http://www.lenta.ru/news/2011/04/09/noblock/
http://www.rian.ru/technology/20110409/362700849.html
http://www.vladimir.kp.ru/online/news/867749/

 実を言うと、最近大規模なハッカー攻撃がロシアであったのでした。

ロシア人気サイトにハッカー攻撃 大統領ブログも中断
【モスクワ共同】タス通信などによると、ロシア100+ 件で人気のインターネットサイト「ライブジャーナル」が6日、ハッカー攻撃を受け、一時アクセスできなくなった。同サイトに開設されているメドベージェフ大統領のブログも1時間近くにわたってダウン。同サイトへの攻撃は先月末から連続しており、「サイト上での自由な言論を妨害する試みでは」と指摘する声も出ている。
 ロイター通信によると、ライブジャーナルには470万人以上のロシア100+ 件人がブログを開設しているという。先月24日には同サイト上で汚職を告発している活動家のブログがハッカー攻撃のためダウンした。


 ロシアにとって、ネット環境の整備は、安全保障に密接に関わるものであることを理解せねばなりません。何も、政府が言論の自由を取り締まるだけが目的ではなく、「敵」から攻撃されることを想定する必要があります。2008年に起きた、グルジア戦争では、ロシア側からのサイバー攻撃で、グルジア側のオンライン環境が一気に破綻させられたといいます。もちろん、その逆もあるわけで、日ごろから「敵」に狙われているロシアに危機意識がないわけがありません。

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posted by Itta Tojiki at 23:59| Comment(0) | ロシアの社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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