2011年12月13日

【未発表分1】モスクワ滞在レポート

 ずいぶんと更新ができておりませんでした。シューカツですか……、という質問も聞こえてきますが、ただ単に授業の発表とレポートが立て込んでいただけなのです……。出来るだけ早く「モスクワ滞在レポート」を仕上げたいので、また書いてゆきます。2週間たち新鮮味も若干は薄れたかもしれませんが、メモを引っ張りだして記していきます。

 11月22日
【在モスクワ日本大使館】
 僕ら一団を迎え入れてくださったのは、広報と政務と担当されている方々。以下要点だけピックアップする。
・ 広報は主に文化交流の推進などを担当しており、実際に参加したJ-FESTも日本大使館の援助がしている。
・ ロシアにおける日本文化の発信は年々進んでいるが、いまひとつ乏しいのが日本国内におけるロシア文化の紹介だという。これは日本国ではなく、在日ロシア大使館の仕事に当たる。

政務担当の方からは、日露協力について話をしていただいた。
・ 最近だとアフガニスタンにおける麻薬対策は協力して活動を行っているとのこと。
・ 「北方領土」は国の「実利」の問題ではなく、「尊厳」の問題だとのこと。今後も国際法の立場で徹底して主張してゆく、と。
・ 日露の相互理解がますます必要。例えば、第二次世界大戦の後の「シベリア抑留」については、ロシアではあまり知られていない。

 そのほか、経済の話、外交事情などを伺えた。
・ 現在ロシアに進出している日系企業の数は200にも満たない。(ドイツには8000社進出)
・ 今後の経済分野としては、ガス、石油のエネルギー部門はもちろんたが、「省エネ技術」の輸出が注目されている。(日本のエネルギー効率はロシアの18倍)
・ 在ロ日本大使館と本部外務省の間には、もちろん意見のギャップがあり、いつもスムーズにことが運ばれるわけではない。
・ 対ロシア外交において、「飲酒」のスキルは大事か?以前ほど必要性は減ったが、国防省、内務省系のいわゆるシロヴィキ系は、相変わらず飲むらしい。


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【ロシア連邦外務省 アジア第三局】
 ロシア外務省にて、日本を担当している部署はアジア第三局にあたる。局長がじきじきにお話をしてくださった。お話自体は時間が限られていたこともあり、十分に深いところは聞けなかった。主に言われていたことは、以下の点である。
・ 日本は太平洋にある重要なパートナーである。
・ ロシアには、経済成長が必要で、日本の技術支援などが必要だ、とのこと。

 非常に型にはまった内容だったが、これが外交の常套なのだろうか。一通り話が終わった後に、個別に質問する時間があったけれども、僕は他の外務省の職員の人たちと話していた。


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【ロシア学術文化局 独立国家共同体(CIS)担当及び在外ロシア国民人文協力担当庁】
 日露関係全般から、最近唱えられている「ユーラシア共同体」への言及がなされた。まず日露関係について。

・ もはや政治関係だけではなく、民間レベルでの交流が必要になっている。あらゆる問題を解決するには、まず「友達」にならなくてはならない。「友達」になれば、話す内容の幅も広がるし、より掘り込んでの対話が可能だ。
・ 2013年に、日本にロシアの文化センターを建てる予定がある。ここでは、文化交流だけではなく、日本にいるロシア人の教師や日本でロシア語を教える日本人の支援も行う。
・ 日露関係においては、北方領土問題が必ず絡んでくるが、ひとつのことに固執しても話は進まない。

 日露関係があまり芳しくないことに対して、ひとつ面白い問いを投げかけられた。

「なぜ日本は、原爆を落としたアメリカと仲良くできて、それを受け入れられているのか」

 この問いに答えるには、様々な観点から述べる必要があって、とてもではないけれど、このレポートのコンテクストで収まるような内容ではないので、割愛する。いずれにしても、ある種の日米関係の不可解さを指摘する素朴かつ本質的な問題のような気がする。

 「ユーラシア共同体」について
・ 経済利益のための人の移動というのは、自然なこと。
・ 近年、出稼ぎ労働者への移民問題があがっており、ナショナリズムが台頭しつつあるが、これはいけないこと。ナショナリズムは一部の政治家の利益にしかならず、多民族国家を標榜するロシアにとっては終わりに等しい。
・ そのような人や金の移動の問題をシステム的に解決するのにユーラシア共同体が必要
・ ユーラシア共同体に参加しないCIS諸国は、この加盟機会を逃すと、後の経済発展は難しくなるだろう。CISにおいては、ベラルーシとカザフスタンが牽引している。ただし、ウクライナの加盟だけは、スムーズに話が進んでいない。


 報告、ということで、特筆すべきことや言及された点を主に取り上げました。まだ未報告の部分がありますので、それも随時公開していきます。

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posted by Itta Tojiki at 23:58| Comment(0) | モスクワ滞在 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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