2011年05月11日

日露と中国―ウィキリークスの報告より

「日本は露・中の間にくさび打ちたい」 米公電分析 (asahi.com 2011年5月11日17時4分)

 日本外務省は自民党政権末期、米国と協力してロシアのアジア太平洋地域への進出を促すことで、北方領土問題打開の糸口をつかむ戦略を描いていた。ウィキリークスが入手した米外交公電でわかった。急速に力をつける中国への警戒感が、日米ロ3国を結びつける接着剤になると考えたようだ。

 07年6月の在日米大使館の公電は、直前に行われた安倍晋三首相とプーチン大統領の首脳会談の内容とともに、日本の対ロ外交方針について日本外務省幹部から説明された内容を、本国に報告していた。

 外務省幹部は米側に「ロシアがアジア太平洋地域へのより大きな関心を示すようになっている」「日ロ関係を安全保障の文脈で見るようになった」との分析を披露。「日本は、ロシアの地域への統合を助ける用意がある」と伝えた。

 ロシアの姿勢がアジア重視に変化してきた理由として「中国の発展に対する懸念がある」と指摘。その上で、「建設的な形でロシアを地域に統合させることに失敗すれば、ロシアが中国と戦略的関係を深める危険が高まる」という危機感を表明し、「米国が一定の役割を果たせると日本政府が信じていることを、ワシントンに伝えて欲しい」と助力を求めていた。

 この幹部は、端的に「日本は、ロシアと中国の間にくさびを打ち込みたい」とも語っていた。この当時、中国の急速な発展を背景に、知的財産権や人民元レートを巡って米中間がぎくしゃくしていた。

 日本外務省の狙いは、日米にロシアも加えた3国で、中国への懸念に取り組む形を作ることにあったと見られる。そうすれば、地域の不安定要因となっている北方領土問題は3国が協力して解決しなければならない課題として位置づけられ、米国からの支援を得やすくなると考えたようだ。

 2年後の09年7月の公電によると、外務省の別所浩郎総合外交政策局長が、来日中のキャンベル米国務次官補と昼食を共にした際に北方領土交渉が「行き詰まっている」と明かしたうえで「日米ロ3国による協議が有用だ」と伝えていた。

 ただ、米側が前向きに応じたとする公電は残っていない。キャンベル氏は直接答えず、「ロシアと日本の和解が不可欠だ」と指摘するにとどめていた。

 朝日新聞がウィキリークスから提供を受けた日本関係の米外交公電は10年2月まで。一連の公電からは、09年9月の政権交代後の日本の対ロ外交を米側がどう見ていたかは不明だ。(文中の肩書は当時)

 日本政府は、ウィキリークス提供の文書について「確認もコメントもしない」としている。


 「確認もコメントもしない」とありますが、アジア太平洋の安全保障、とりわけ中国の脅威への対処という観点は、間違っていないと思います。

 以前も引用したことがあるのですが、ロシアが北方領土問題を、ただの日露間の問題としてだけではなく、中国を含めた極東の安全保障という側面も考えているということとも繋がりがあります。

 この問題に関しては、もはや二国間の利害関係というより、全体の安全保障という発想が重視され、果ては解決に向かうのではないか、とも思っています。

 単なる記事の紹介になってしまいました。取り急ぎ失礼します。

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posted by Itta Tojiki at 23:16| Comment(0) | 日本とロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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