2011年04月30日

イタズラ脅迫―「爆弾を仕掛けました」

 7ヶ月モスクワに住んでいたので、ある程度の地名や地理はそれなりには分かります。ですので、ニュースでモスクワ関連のものを見たときに、固有名詞が手に取るように分かり、容易に状況を想像することができることが多いです。

 今日、30日朝6時ごろ(モスクワ時間)に、爆弾を仕掛けたという匿名の電話があったそうで、即刻調査に乗り出したが、結局見つからなかった、という風に書かれていました。(コムサモールスカヤ・ブラウダより)そして、その場所が「リチノイ・バグザール」という地下鉄の駅で、僕も何度も利用したところだったので、ひときわニュースへの興味は大きかったのでした。この駅は、ある路線の終点にあたるもので、そこから郊外へのバスが出ていたりと、人の利用がわりあい多いところです。

 見つからなかった、ということで、たいへん恐ろしいことなのですが、実はよく、このような、単なる「匿名の脅迫」というのは少なくありませんでした。モスクワ地下鉄最大のハブ駅である「レーニン図書館」駅では、数度、脅迫があり、あたりにいた人たちが非難させられた、ということがあったと聞きます。
 そして、僕が実際に住んでいた、モスクワ大学の学生寮でも、爆弾を仕掛けたという匿名のメッセージが届き、かなりの警戒状況になったことがありました。

 このような「イタズラ」(もちろん本物もありますが)までがよく起こってしまうということは、モスクワという街にとって、爆弾テロが「身近な」ものになってしまったことを意味するのではないか、と思います。それから、地下鉄にいる警察の数を考えても、またしかりだと思います。

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posted by Itta Tojiki at 18:33| Comment(0) | ロシアの社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月26日

コンパクト・ディスクの「父」―元ソニー社長

先日、元ソニー社長の大賀典雄氏が亡くなられました。

元ソニー社長・大賀典雄氏死去…音楽家でも活躍
 ソニー社長、会長を歴任した大賀典雄(おおがのりお)氏が23日午前9時14分、多臓器不全のため死去した。
 81歳だった。告別式は近親者で行う。喪主は妻、緑さん。後日社葬を行う。
 東京芸大音楽学部専攻科修了の歌手だったが、創業者の盛田昭夫氏に見いだされ、1959年にソニーに入社。70年から10年間CBS・ソニーレコード(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)の社長を務めた。82年ソニー社長に就任し、フィリップスとCDを共同開発、ゲーム事業参入も決めた。95年会長となり、日本電子機械工業会会長に就任。2000年6月にソニー会長を退いた。国際的演奏会で指揮し、99年に東京フィルハーモニー交響楽団の会長・理事長、04年から東京文化会館館長も務めていた。
(2011年4月23日23時32分 読売新聞)


記事は日本のメディアですが、実は、このニュースを知ったのは、ロシアの記事を眺めているときでした。有名紙コムサモーリスカヤ・プラウダのネット記事に、でかでかと

「コンパクト・ディスクの『父』、死去」

とあり、経歴が説明されていました。

この「父」と表すあたり、ロシアらしいな、と思う一方、大賀氏の功績をたたえる最高の褒め言葉だと感じます。

世界のソニー、と言われますが、ひとつ面白いエピソードがあります。

僕が、以前ウクライナのキエフに旅行した際、行きの列車で同室になったロシア人のおじさんとの会話のことでした。
当時、ソ連時代だったが、彼の父親が、ソニーの「ウォークマン(カセットテープ版)」を持っていて、それを大学生だったおじさんが譲り受けたという。もうそれは、この上なく嬉しいものだったそうで、友だちに自慢しまくったそうな。というのも、あの時代、ソ連で、ソニーのウォークマンといえば、ものすごく高価だったらしく、しかも画期的な仕様に、みんなが羨ましがっていたといいます。
と言われつつ、当時、ソ連でウォークマンを持っていたことの意味が想像できたような、できなかったような感じがしましたが、あの頃を思い出しながら、嬉しそうに語るおじさんの表情から、その価値がほんのりと感じられました。

ホントに珍しかったんだからな、と言っていたおじさんとの会話を、ニュースからふと思い出したのでした。

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posted by Itta Tojiki at 23:59| Comment(0) | ロシアの社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月20日

ロシアの車たち―もう廃車なのに…

 思わず共感できるニュース(?)があったので、紹介しようと思います。

壊れすぎ! ロシアの高速を走る事故車がハンパない
ロシアの高速道路で、とんでもない車が走行している様子が目撃された。その車とは、右側は激しく損壊している車両だ。それにも関わらず、何事もなく高速道路を走り続けているのである。その様子がYoutubeに公開され、ユーザーからは、「ゾンビカーだ」、「走ってるんだから問題ないのでは」など、さまざまなコメントが投稿されている。
この映像は、4月3日に公開されたものだ。タイトルでは中国産のSUV車とされているのだが、正確な車種はわからない。動画では、撮影している車両の前方を走るSUVが大きく損壊している様子が確認できる。車体の右側が陥没しており、日本なら廃車処分しなければいけないレベルの事故車なのだ。(ロケットニュース24)




 このニュースや映像を見たのなら、いやあさすがロシアだねえ、よく分からん国だ、と思われるだけかもしれませんが、実際に、ロシアの交通事情を見てきた者とすれば、これは十分な「アルアル」です。
 さすがにここまでの壊滅っぷりは見たことはありませんが、これに匹敵するくらいのは見たことがあります。

 そもそも、ロシアで、日本みたいな「綺麗」な車をほとんど見たことがありません。多くの車が、ホコリだらけで、白い車は黒ずみ、黒い車は灰をかぶったようにしている。ちょっとしたキズなんてナンのその。凹もうが構いやしない。
 極端な表現に聞こえるかもしれませんが、誇張をしたつもりはございません。まさしくそうなのです。

 ひとつ、目の前で目撃したエピソードを。
 道で路面電車を待っているときに、やって来た路面電車とある車が軽く追突しました。当然、車のほうはフロントが傷ついていて、これは運転手同士で揉めるか、警察が来るかだな、とにらんでいました。すると、予想通り運転手が出てきて、なにやら話しているようでした。やれやれ、これじゃあ遅れてしまうなあ、なんて心配に思っていると、お互いが笑い出して、それぞれの車に乗り込み、何事も無かったかのように発進しだしたのでした。

 うーん、車に対する価値観がロシア人は違うのかもしれません。「人を運ぶ」という最低限の機能さえ果たせば、OKという何という合理主義。このあたりはやはり面白いですね。

 もちろん、ぴかぴかに磨かれている車好きな人もいます。多くはないようですが……(笑

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2011年04月14日

違法移民の「秘密基地」の摘発

 ロシアには、多くの移民がやって来ている複合民族社会です。目的としては、労働であって、ロシア全体としては、合法移民が180万、違法移民が400~500万人いると推定されています。(4月14日УТРО.RUより)

 そして、モスクワで移民関連のニュースがありました。モスクワのモジャイスカエ街道の近くで、違法移民が住み着いていた「地下秘密基地」が摘発されたそうです。4メートルのコンクリートの塀のもとに、110人の中央アジア出身の移民がいたと報告されています。部屋としては、なかなか快適なものだったらしく、シャワーが備え付けられ、寝室もあり、さらには、「礼拝室」さえあったといいます。
 摘発された「地下の住民」たちの多くは、国に帰され、そのうち16人は、今後の調査のために、拘留されているそうです。

 モスクワの現状として、労働力が不足している中、まずモスクワに住む人たちの雇用斡旋、その次に、そのほかのロシアの地域の人、そして外国人という優先順位になっています。(同記事より)
 しかしながら、今回のニュースのように、移民に関しては怪しい噂が絶えません。

 以前、移民系の外国人に関して、このような文章を書きました。

 『多民族都市としてのモスクワ

 移民、とりわけ異なる民族との問題となると、複雑です。モスクワでは、明らかに差別が存在し、特に職業面でのそれは、顕著なものだと思っています。

 これを、単なるロシアという異国の地での出来事だ、と一蹴するのは、少し軽薄であって、労働力不足に伴う移民問題が浮上している今日の日本でも、共通認識を持って、考えるべきことだと思います。何も移民を受け入れたら差別が起こる、というわけではありませんが、民族が複合的に共存するという問題は、どうも厄介であることには変わりはないと思うのです。

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2011年04月10日

ハッカー攻撃にはどういう意図が?

 昨日もブログで取り上げた、先日の一連のハッカー攻撃について。
 その影響で、メドベージェフ大統領のブログが一時停止したり、汚職を告発している人気ブログがダウンしたりしましたが、ノーバヤ・ガゼータという献身的な報道姿勢で、欧米などの民主主義国家から評価の高い新聞社のウェブ・サイトも攻撃の被害にあったそうです。(The Moscow Times記事より)
 具体的には、一日7万〜14万ほどの一定のアクセス数があるウェブ・サイトに、14秒ごとに7万件のアクセスが更新される、という異常な状況に陥られたと伝えられています。

 ノーバヤ・ガゼータといえば、特にはチェチェン戦争の際の報道で有名になり、ロシア軍の汚職などを摘発したとして、政府からの反感を買いました。この社の著名なジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤさんは、何ものかに暗殺されました。理由としては、ロシア軍、ひいてはプーチン大統領(当時)に対する歯に衣着せぬ鋭い批評が、政府の逆鱗に触れていた、という見方がされています。

 現在も、政府に対する厳しい姿勢は変わらないようで、アンナさんの後にも、複数名、記者が暗殺されています。そのような、「特別」な新聞社が攻撃された、ということは何らかの意図を示唆しているのではないかと思います。とりわけ、攻撃の最初のターゲットが反腐敗の活動家であるアレクセイ・ナバルニイ氏だったこと(世界的なウイルス対策ソフトで有名なカスペルスキー・ラボの報告より)を考えると、そういう思考が過ぎります。

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